曽於市：劇団まつり座

フラとミュージカルの融合。ありそでなかった、なかなか新鮮な組み合わせの、感動的な舞台でした。
ハワイの神話を題材に繰り広げられるストーリーも、最後まで飽きさせず、途中感動すら覚え（実は少し泪しそうでした）。

ハワイに限らず日本の神話でもそうですが、本来神々というのは恐い存在なんですよね。強くて、我儘で、独善的で、嫉妬深くて、決して穏やかな存在なんかじゃないんですよ。「荒ぶる神々」なんて言うのは、まさに文字通り、神々の姿を現す言葉なのではないでしょうか・

そして、今回の劇団夢のミュージカル「Aloha au ia‘oe〜あなたを愛しています〜」は、まさにそんなハワイの荒ぶる神々のお話でした。
オープニングで踊られた「カヒコ（でしたっけ？」という古典フラでまず異世界の話が始まるんだという感じでした。
キラウエアの火の女神ペレ、その我儘さ、強さ、素晴らしかったです。「嫌なヤツ」というよりも、むしろその強さ、我儘さに「これぞ神！」という清々しさを感じました。

心優しきヒイアカ、ペレの妹のヒイアカがラスト、姉ペレに逆らう（？）、だけど誰かを傷つけるのではなく、結局は自分自身が悲しみの深淵に落ちて行くシーン、その悲しみの深さをもう少し見てみたかった気もします。（いえ、決してＭ的発言などではなく、その後ペレがあまりにも素早い改心だったような気がしたものですから）。

でも、毎回素晴らしい、感動の舞台をありがとうございます。次回作も絶対に見に行きたいと思います。